お城に迷い込んだお父さん

完成した発明品をお祭りに出品するため、お父さんは馬車で出かけましたが、森で道に迷ってしまいました。森にはオオカミがいます。オオカミとコウモリに驚いて、馬のフィリップが暴走しました。お父さんは落馬し、フィリップは走り去ってしまいました。

馬車や荷物、ランプまでなくしてしまったお父さんの前に、オオカミが現れました。牙をむいて追いかけてきます。オオカミから必死に逃げたお父さんは、森の中のお城を見つけ、駆け込みました。暗く寂しく、不気味な雰囲気のあるお城です。

[お父さん]
Hello!
Is someone there?

[字幕]
どなたか?
困っています

そんなお父さんを、こっそりと見ている召使がふたりいました。ふたりと言っても、小さな時計とろうそくです。魔女によって姿を変えられてしまったお城の召使なのでした。

[お父さん]
I don't mean to intrude, but I've lost my horse
and I need a place to stay for the night.

[字幕]
道に迷い 馬に逃げられた
どうか一夜の宿を

intrude =入り込む、侵入する、邪魔をする

ろうそくのルミエールは、お父さんをもてなそうとしますが、時計のコグスワースはそれには反対です。

[ルミエール]
Cogsworth, have a heart.

[字幕]
かわいそうじゃないか

have a heart = 思いやりをもつ、親切にする

声の主が時計とろうそくだとわかり、びっくり仰天するお父さん。コグスワースを手に取って、「どんな仕掛けだ?」といじり回しました。発明家なので、どうやって動いている機械なのかが気になったようです。

その時、雨に濡れていたお父さんは、大きなくしゃみをしました。

[ルミエール]
You are soaked to the bone, monsieur.
Come. Warm yourself by the fire.

[字幕]
濡れたままでは体に毒だ
さあ 火のそばへ

soaked to the bone = びしょ濡れになって
monsieur = 英語のMrやSirに当たるフランス語の敬称

コグスワースの反対も聞かず、ルミエールはお父さんを暖炉のある温かい部屋へ通しました。その様子に、お城の主人である野獣が気付いたようです。

お父さんはいったいどうなるのでしょうか?