ガストンがベルのところにやってきて、ベルが読んでいた本を取り上げました。文字ばかりの本をペラペラめくりながらつぶやきます。
[ガストン]
How can you read this?
There's no pictures.
[字幕]
絵もない本をよく読める
[ベル]
Well, some people use their imagination.
[字幕]
想像力があるわ
ベルのような読書家は、挿絵がない文字だけの本を読んでも、情景を生き生きと思い浮かべて楽しむのですが、ガストンにはそれが理解できないようです。
あろうことか、ガストンはベルの大切な本を放り投げました。運悪く水たまりに落ちてしまい、本はびしょ濡れになってしまいました。ベルは急いで本を拾い上げ、濡れた本をエプロンで丁寧に拭いています。
[ガストン]
It’s not right for a woman to read.
Soon she starts getting ideas and thinking.
[字幕]
本を読んで賢くなると
女は不幸になる
[ベル]
Gaston, you are positively primeval.
[字幕]
その考え方は古いわ
positively = まったく、本当に
primeval = 原始時代の、古代の
「女性が本を読むのは良くない。何かを思いついたり、考えたりし始めるから」とガストンは言っていますが、ガストンの考え方は、超時代遅れだとベルは感じています。
「その考え方は古いわ」とベルが批判したにも関わらず、ガストンは何を勘違いしたのか、「thank you」と答えました。自信過剰な男の耳には、自分に都合の悪いことは聞こえないのかもしれませんね。あまりに意外な返答に、ベルも一瞬、驚いた表情を浮かべています。
ベルが本の汚れを拭いているのに、ガストンはまたしてもベルから本を取り上げて誘いました。
[ガストン]
What do you say you and me
take a walk over to the tavern
and take a look at my trophies?
[字幕]
狩りの獲物を見に酒場に来ないか?
tavern = 酒場、居酒屋
trophy = 戦利品、トロフィー
[ベル]
Maybe some other time.
[字幕]
また今度に
ガストンがベルを誘っても、ベルは全く乗り気ではありません。どんなにガストンの外見が良くても、ベルの目には魅力的には映らなかったのです。
ベルにぴったりの男性は、どこにいるのでしょうか?